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2018年8月27日 ② 特許出願の流れ

今回は、前回の続きで、審査官によって出願内容と似たような技術が見つかった等の拒絶理由が見つかった場合を紹介します。

⑤ 審査官によって出願内容と似たような技術が見つかった等の拒絶理由が見つかった場合、拒絶理由通知を受けます。

この拒絶理由通知については、意見書で意見を述べる機会が与えられます(拒絶理由通知の発行日から60日の期限付きです。)。

この通知を受けた場合の対応は、意見書のみで対応する、意見書に加えて補正書を一緒に提出する、応答しない等があります。

意見書のみで応答する場合⇒ 拒絶理由通知で述べられている認定は、間違っていると根拠を示しながら述べることができます。

補正書を一緒に提出する場合⇒ 出願した明細書内に記載された内容で、審査官が見つけた引用技術と比較して、優位な部分がある場合、権利範囲をその優位な部分に限定することにより、権利化できる可能性があります。意見書では、その出願の優位な部分と引用技術の考え方とは全く異なることを主張していくことになります。

放置する場合⇒ 拒絶理由通知に対し反論の余地がない場合や、その技術が必要で無くなったときなどに取る対応です。

 

意見書・補正書などを提出して応答した時、審査官はその内容を吟味し、再度審査をします。

再度審査をした結果、審査官はその応答内容に拒絶理由がない場合、特許査定をします。

一方で、その応答内容に妥当性がない場合、審査官は拒絶査定をします(拒絶理由通知に応答しなかった場合も、同様に、拒絶査定をします。)。

その応答内容に妥当性はあるが、別の拒絶理由を発見した場合、審査官は拒絶理由通知を発します。

 

以上が、だいたいの特許出願から審査までの概要となります。

大事な部分は、審査を受けるには出願審査の請求という手続きをしなければならない点です。